ニュースソース:The Financial Express
July 13,2010
今回紹介するこの人物、9歳で高校を卒業、10歳で学士号を取り、12歳で物理学修士を取得。21歳の時にはバンガロールにあるインド科学大学(IISc)で量子コンピュータ学の博士号を取得した。22歳になった現在、この青年タタガト・アヴタール・タルシ氏はおそらく、IITで最年少の助教ということになるだろう。
タルシ氏は7月19日からボンベイにあるIITで物理学を教える。カナダのウォータールー大学とボーパルのIISERからもオファーがあった中から、この大学を選んだ。
「ウォータールー大学からは高額な給与を提示されましたが、今は海外に出たくないので断ったのです」
タルシ氏はパトゥナからの電話インタビューでThe Indian Express紙にこう語った。
「私の夢はインドに量子コンピュータに特化した専門研究所を設立し、いつか大規模な量子コンピュータ基盤のスーパーコンピュータを開発する助けになることです。IITボンベイ校はそういった可能性を私に与えてくれます」
IITボンベイ校はタルシ氏を迎える準備ができたことを正式に表明。辞令の通知は6月30日に送り届けられた。これはIITボンベイ校の理事、デヴァング・V・カカール博士からのもので、大学の理事会がタルシ氏へ物理学科助教の職を与える旨を知らせる内容だ。
早くから「ワンダー・ボーイ」と呼ばれてきたタルシ氏は、2001年8月、ドイツのリンダウで、大変な屈辱を味わった。科学技術省が主催のノーベル賞受賞者を交えた対話の場で、彼は「ガリ勉」で身につけた専門用語を考えもなしにベラベラとしゃべりまくる「偽者天才児」だと思われたのだ。
傷ついたタルシ少年は数年間、自分の殻に閉じこもってしまう。そしてこの2月、インドで史上最年少の博士号(PhD)取得者になった、というニュースを持って再び登場したのだ。
「あの時はずいぶんと色々傷つきました。でも私はあの誹謗中傷を過去のものとして、今は何かを成し遂げられた、と感じています。IITの教員になれることをとても嬉しく思っていますし、授業や研究も楽しみです」
と、タルシ氏は話した。
Translator:Kae INOUE