ニュースソース:Indo-Asian News Service
7 月 12 日付ニューデリー:人々がワールドカップの虜になって熱狂したように、ここデリーでも、とある 18 歳の少年が「ロボサッカー大会」にむけて自作のロボット制作に取り組んでいる。 9 月 15 ~ 19 日にかけてバンガロールで行われるロボサッカー世界大会で、自分のロボットのサッカー技術をうまく発揮できれば、と願いながら。
その少年、ディワカー・ヴァイシュ君は今、三体の人型ロボットの調整に忙しい。 9 月 15 ~ 19 日にバンガロールで開催されるロボサッカーのイベントにこの三体をもって参加するのだ。イベントは FIRA ( Federation of International Robosoccer Association) の主催で行われる。
このロボットサッカートーナメントに向けて彼が現在プログラミング中なのが、ゴールキーパー、ディフェンダー、そしてアタッカーの三体だ。
12 年生を終えたディワカー君は
「今回、初めてこの大会がインドで開催されるのです。僕が作った、この特別なサッカーロボたちがトーナメントでプレイできるように祈っています。三体のうち一体は物理的な部分の構築が終わりました。残る二体についても来週中に終える予定です。三体が同時に動くためのプログラミングも平行してやります。ユニークな特徴を持った僕のロボットたちが、ワールドカップで勝ってくれたらいいなぁ」
と、話す。
このために彼はすでに試作品をひとつ、作っていた。アイソトープである。
Atmel のプロセッサ( CPU) を頭脳として、 25 個のブラケット部品を骨格として用い、 16 のサーボ制御機構が筋肉の代わりとなって、アイソトープは歩くこともダンスも、片足でたつことも、そしてなんとバングラビートに合わせて踊ることさえ可能なのだ。
「追加のハイパワーサーボ制御-筋肉のような部品で、ロボットが人間と同じような動きをする助けになる-があれば、この新開発のサッカーロボットはより安定します。力を加えて押したりしても、倒れたりしません」
情熱につき従うため学業は一時休学したというディワカー少年は、アイソトープの制作には 7 ヶ月かかった、と話した。
さて、すでにロボット作りでのいろいろなさじ加減がわかった彼は今、 8 月いっぱいまでにサッカーロボットを作り終えられる、と自信をのぞかせる。
アイソトープについて彼は、
「高度な人工知能技術を用いれば、アイソトープはヒンディー語でも英語でも指示を受け取れるようになりますよ」
と話している。
しかし、こういったスキルセットが小さなサッカーフィールドで他のライバルたちと競い合うのに十分なのだろうか?
「いいえ、韓国や日本、チェコ共和国といった国々から来るロボット・エキスパートたちとの競合はお遊びではありませんよ。僕のロボットは最初期の人型ロボットよりずっと進歩したし優れています」
デリーにある私立のコンピュータ学校、 A-Set ( Advanced School of Engineering and Technology) がディワカー君のスポンサーとなっている。
大のからくり好きだったディワカー少年がロボット作りに興味を覚えたのは、彼にとって初めての制作となったレーシングボートを作ってから。これが 2009 年 11 月、ラックナウで行われたクアンタ社のコンペで第一位を獲得したのだ。
彼の作ったボートは 18 秒でゴール。シンガポールやマレーシア、ロシア、チェコ共和国といった 40 カ国から参加した学生たちの中で、優勝を勝ち取った。
母親のマヤ・ヴァイシュさんは息子についてこんな風に話してくれた。
「ロボット作りの道具や材料のために私たちはもう4ラックくらい使ったんですよ。最初のうち、彼のお父さん(ウダイ・クマール・ヴァイシュさん)の方が理解がありましたね。お父さんはコンピュータ・ネットワークの仕事をしているんです。でも最後には自分たちの子供の成長と発展に投資しよう、ということになったんです」
「子どもの頃からずっと、ディワカーは創造的でした。6年生の時、冷蔵庫の中でろうそくを灯したらどれくらい燃え残るのか調べようとして、家の冷蔵庫を燃やしてしまったことがあるんですよ」
しかし、インドではロボットに関して学ぶ機会がほんの少ししか与えられない、と彼は感じているようだ。
「僕はロボットについての基本をインターネットから学びました。たとえば日本とか韓国、アメリカといった国々では学生がロボットについて知るのはごくごくふつうのことです。でもインドでは IIT ( Indian Institute of Technology )ぐらいでしか授業をやってない。ロボットに関する情報や可能性が、ここではすごく少ないんですよ」
とディワカー君は話した。
Translator : Kae INOUE